絵を描くのが好きな人にとって、お絵描きタブレットはとても便利なアイテムです。タブレットと専用ペンを使えば、紙とペンのように自由にイラストを描けます。しかし、どれを選べばいいかわからない…と悩む人も多いでしょう。
実は、お絵描きタブレットには安くて使いやすいモデルもたくさんあります。初心者でも気軽に始められる製品が増えており、数千円で購入できるものもあります。
この記事では、お絵描きタブレットの種類や選び方をわかりやすく解説し、おすすめの安いタブレットを紹介します。コスパの良いモデルを知りたい人や、初めてのタブレット選びで迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
お絵描きタブレットとは?

お絵描きタブレットとは、パソコンやタブレット端末を使ってデジタルで絵を描くためのツールです。専用のペン(スタイラス)を使い、画面や板の上で描いた線がそのままデジタルデータになります。
お絵描きタブレットの特徴
- 紙とペンのように絵が描ける → 消しゴム機能やレイヤー機能で修正も簡単
- データとして保存できる → SNS投稿や印刷がしやすい
- 色の変更や効果を簡単に追加できる
紙に描くのとは違い、何度でもやり直せるのがデジタルならではのメリットです。価格や使い方に応じて、自分に合ったものを選びましょう。
お絵描きタブレットの種類
お絵描きタブレットには、大きく分けて「液晶タブレット」「板タブレット(ペンタブレット)」「モバイルタブレット」の3種類があります。それぞれ特徴が異なり、価格や使い方によって向いている人も変わります。
ここでは、下記3つのタブレットの種類解説していきます。
- 液晶タブレット
- 板タブレット(ペンタブレット)
- モバイルタブレット
液晶タブレット

液晶タブレット(液タブ)は、画面に直接絵を描くことができるタブレットです。紙に描く感覚に近く、初心者からプロまで幅広く使われています。
特徴
- 画面に直接描ける → 紙のような感覚で描きやすい
- 描いたものがそのまま映る → ペンの動きと画面のズレが少ない
- 価格は高め → 安いものでも2万円~
おすすめの人
✅ 直感的に描きたい人
✅ 紙のような描き心地を求める人
✅ 本格的にデジタルイラストを始めたい人
注意点
- 価格が高め(約2万円~)
- パソコン接続が必要なものが多い
- 重さがあるので持ち運びには不向き
初心者でも扱いやすいですが、価格がやや高いのがデメリットです。安いものでも性能は十分なので、まずは入門モデルを試してみるのも良いでしょう。
板タブレット(ペンタブレット)

板タブレット(ペンタブ)は、ディスプレイがなく、ペンでタブレット上に描くと、その線がパソコンの画面に表示されるタイプのタブレットです。価格が安く、初心者向けとして人気があります。
特徴
- 画面ではなくPCに表示される → 手元を見ずに描く必要がある
- 価格が安い(約5,000円~) → 初心者でも手を出しやすい
- 軽量で持ち運びやすい
おすすめの人
✅ 低コストでデジタルイラストを始めたい人
✅ シンプルな機能で練習したい人
✅ 持ち運んで使いたい人
注意点
- 画面を見ながら手元を動かすのに慣れが必要
- 液晶タブレットよりも直感的ではない
- 安いものは筆圧感知の性能が低いこともある
最初は描きにくく感じるかもしれませんが、慣れればスムーズに描けるようになります。価格が手ごろなので、初めてデジタルイラストに挑戦する人にはぴったりのタブレットです。
モバイルタブレット

モバイルタブレットは、パソコンなしでそのまま絵を描くことができるタブレットです。iPadやAndroidタブレットが代表的で、専用のペンとアプリを使ってイラストを描きます。
特徴
- 台で完結する → PC不要で場所を選ばず描ける
- タッチ操作も可能 → 指でも操作できる
- 高性能なものが多いが価格は高め(約3万円~)
おすすめの人
✅ 持ち運んでどこでも絵を描きたい人
✅ PCを持っていない人
✅ イラスト以外にもタブレットを活用したい人
注意点
- 液晶タブレットや板タブレットより価格が高い
- 専用のペンは別売りのことが多い
- 描き心地はペンやアプリによって異なる
例えば、iPad + Apple Pencilを使うと、プロのイラストレーターも満足する描き心地になります。価格は高めですが、イラストだけでなく、動画視聴やゲームなど幅広く使えるのが魅力です。
安いお絵描きタブレットのメリット
お絵描きタブレットは高価なイメージがありますが、最近では安くても十分な機能を備えたモデルが増えています。特に初心者や趣味でイラストを描きたい人にとって、コストを抑えつつ始められるのは大きな魅力です。
ここでは、下記3つのメリットについて詳しく見ていきましょう。
- 高コスパで手軽に始められる
- 初心者でも気軽に練習できる
- 低価格でも基本機能は十分備えている
高コスパで手軽に始められる

安いお絵描きタブレットは、価格が5,000円〜20,000円程度と手ごろなものが多く、気軽に購入できます。例えば、初心者向けのペンタブレット(板タブ)は5,000円前後で手に入るため、初めてのデジタルイラストにぴったりです。
コスパが良い理由
- 価格が安い → 1万円以下のモデルも多い
- 基本機能は十分 → 筆圧感知やショートカットボタン付きのモデルも
- PCやスマホと接続してすぐ使える → セットアップが簡単
具体例
例えば、「UGEE S640」というペンタブは約6,000円で購入でき、筆圧感知機能も備えているので、コスパが高いと評判です。高額な液晶タブレット(液タブ)は5万円以上するものもありますが、まずは安いペンタブで練習し、慣れてからステップアップするのもおすすめです。
初心者でも気軽に練習できる

安いお絵描きタブレットなら、「まず試してみたい」という初心者にもぴったりです。高価なタブレットを買って失敗する心配がなく、気軽に練習できます。
気軽に練習できる理由
- 初期投資が少なくて済む → 高いモデルを買う前に試せる
- 無料のペイントソフトと組み合わせられる → コストを抑えられる
- コンパクトなモデルが多い → 机のスペースを取らない
具体例
例えば、5,000円台の「HUION HS64」なら、PCやAndroidスマホに接続してすぐに使えます。無料のペイントソフト(Krita、MediBang Paint など)と組み合わせれば、追加コストなしでデジタルイラストを始められます。
低価格でも基本機能は十分備えている

「安い=性能が悪い」と思われがちですが、最近の安いお絵描きタブレットは、基本的な機能をしっかり備えています。
機能 | 説明 |
---|---|
筆圧感知 | ペンの力加減で線の太さを変えられる(1,024~8,192段階) |
傾き検知 | ペンの角度によって線の表現を変えられる(対応モデルのみ) |
ショートカットボタン | よく使う機能(消しゴム、拡大縮小など)を登録できる |
軽量・コンパクト | 小型で持ち運びしやすい |
例えば、Wacom Intuos CTL-6100WLは、1万円台ながら4,096段階の筆圧感知を備え、ショートカットボタンも搭載されています。これだけの機能があれば、イラストを描くのに十分です。
安いお絵描きタブレットのデメリット
安いお絵描きタブレットには魅力的な点が多いですが、注意すべきデメリットもあります。特に、描画の精度や耐久性、サポート面などが価格の高いモデルと比べて劣る場合があります。
ここでは、下記3つのデメリットを解説します。
- 描画精度や筆圧感知の精度が劣る
- 耐久性や品質にばらつきがある
- サポートやドライバの対応が限られる
描画精度や筆圧感知の精度が劣る

安価なタブレットは、高価なプロ向けモデルに比べて線の描画精度や筆圧感知の細かさが劣ることがあります。例えば、プロ仕様のタブレットでは筆圧感知が8,192段階あるのに対し、安いモデルでは1,024~4,096段階のものが多いです。
具体的な影響
- 線の強弱がうまく表現できないことがある
- 細かいタッチの表現が難しくなる
- 描いた線が遅れて表示される「遅延」が発生することがある
しかし、初心者が趣味で絵を描く分には十分な性能を持つモデルもあります。特にシンプルなイラストや漫画風の絵を描く場合は、大きな問題にならないこともあります。
耐久性や品質にばらつきがある

安いタブレットの中には、耐久性や品質に差があるものもあります。例えば、安価なモデルでは以下のような問題が起こることがあります。
- ペン先の摩耗が早い:安価なタブレットでは、ペン先が早く擦り減ることがあります。そのため、長期間使用していると描き心地が悪くなることがあります。
- タブレット表面の傷:安いタブレットは、表面が傷つきやすいことがあります。特に、頻繁に使用する場合、タブレット表面が劣化し、描きにくくなることがあります。
- 品質にばらつき:同じモデルでも、製品ごとに品質が異なることがあるため、購入後に不具合が出る可能性があります。
これらは特に安い価格で購入する際に考慮すべきポイントです。レビューをよく確認することが大切です。
サポートやドライバの対応が限られる

安いお絵描きタブレットは、サポートやドライバの対応が限られていることがあります。具体的には次のような問題が起きることがあります。
- ドライバの更新が遅れる:安いタブレットでは、ソフトウェアやドライバの更新が遅れがちです。そのため、新しいOSに対応していなかったり、使いづらくなることがあります。
- 対応するソフトウェアが少ない:一部の安いタブレットは、主流の絵画ソフトに対応していないことがあります。これにより、使えるソフトの選択肢が限られてしまうことがあります。
- サポートが不十分:低価格帯のタブレットでは、サポートが手薄で、問題が発生した際の対応が遅くなることがあります。特に、海外製品では日本語サポートが不十分な場合もあります。
安いタブレットを選ぶ際には、サポートやドライバの対応状況をよく確認することが重要です。
安いお絵描きタブレットの選び方
安いお絵描きタブレットを選ぶときには、いくつかの重要なポイントがあります。これらをチェックすることで、自分にぴったりのタブレットを見つけることができます。
ここでは、下記3つの選び方のポイントを解説します。
- 対応OSやソフトの互換性をチェックする
- 筆圧感知や読み取り精度を確認する
- 用途に合ったサイズや機能を選ぶ
対応OSやソフトの互換性をチェックする

お絵描きタブレットを使うには、パソコンやタブレットのOS(オペレーティングシステム)とタブレットの互換性を確認することが大切です。以下のポイントを確認しましょう。
- 対応OS:Windows、Mac、Android、iOSなど、タブレットが対応しているOSを確認してください。例えば、WacomやHUIONなどのペンタブレットはWindowsやMacに対応していますが、XiaomiのようなモバイルタブレットはAndroidやiOSにも対応していることが多いです。
- ソフトの互換性:タブレットがどの絵画ソフトに対応しているかも重要です。例えば、Adobe PhotoshopやClip Studio Paintなどのソフトが使えるか確認しましょう。無料で使えるソフトも多いので、自分の用途に合ったソフトを使えるか確認しましょう。
筆圧感知や読み取り精度を確認する

お絵描きタブレットで重要なのは、筆圧感知の精度です。これによって、描いた線の太さや濃さが変わるため、表現力が大きく変わります。以下のポイントを確認しましょう。
- 筆圧感知の段階:筆圧感知の段階は、タブレットがどれだけ細かく筆圧を感知できるかを示します。例えば、2048段階の筆圧感知があると、非常に細かい筆使いが可能です。一方、1024段階だと、やや荒い線になることがあります。
- 読み取り精度:ペンとタブレットの反応速度も重要です。描いている内容が遅れて反応したり、ズレが生じたりすると、描き心地が悪くなります。スムーズに描けるものを選びましょう。
用途に合ったサイズや機能を選ぶ

タブレットのサイズや機能も大切なポイントです。自分がどのように使うかを考えて選びましょう。
- サイズ:タブレットのサイズは大きいほど広い作業スペースが得られますが、持ち運びが不便になることもあります。例えば、10インチ前後のサイズは、デスクトップでも使いやすく、外出先でも扱いやすいサイズです。初心者には、A5サイズ(約8.3×5.8インチ)などが使いやすいかもしれません。
- 機能:安いタブレットでも、簡単なボタンやショートカット機能がついているものがあります。これらを使うことで作業が効率化できます。また、タッチスクリーンや回転機能など、便利な機能が付いているとより快適に作業できます。
安いお絵描きタブレットおすすめ10選
ここでは、おすすめの安いお絵描きタブレットを10個紹介します。それぞれの特徴を押さえて、最適なタブレットを見つけてください。
UGEE ペンタブレット ペンタブ S640
UGEEのペンタブレットS640は、コストパフォーマンスに優れたペンタブレットです。サイズは6.3×3.9インチで、コンパクトながら十分な作業スペースを提供します。解像度は5080LPI、筆圧感知は8192段階で、滑らかな描き心地を実現しています。
また、軽量で持ち運びやすく、初心者でも使いやすい設計です。特に低価格でありながら高い性能を発揮するため、コスト重視のユーザーに最適です。
Wacom(ワコム) CTL-6100WL/P0 Intuos
WacomのIntuosシリーズは、お絵描きタブレットの定番とも言える存在です。CTL-6100WLは、8192段階の筆圧感知を搭載しており、細かな線や表現が可能です。Bluetooth対応で、ワイヤレス接続も可能なため、ケーブルを気にせず使えます。
また、付属のソフトウェアも充実しており、Adobe PhotoshopやClip Studio Paintなどの人気ソフトに対応しています。特に品質と安定性が求められるユーザーにおすすめです。
シャオミ(Xiaomi) Pad 6 タブレット 6GB + 128GB
XiaomiのPad 6は、タブレットとしての基本性能も高く、8インチのディスプレイで絵を描くのに最適なサイズです。6GBのRAMと128GBのストレージを備え、スムーズに動作します。
特に、Androidアプリを使って絵を描くことができるので、外出先でも手軽に絵を描くことができる点が大きな魅力です。ペン入力対応で、滑らかな描画が可能なため、軽作業や練習用にぴったりです。
XENCELABS ペンタブレット Medium
XENCELABSのMediumは、プロフェッショナル向けのペンタブレットでありながら、コストパフォーマンスにも優れています。8192段階の筆圧感知と、高解像度の描画が特徴です。ペンの反応も非常に速く、描画体験は非常に快適です。
さらに、タッチバーやカスタマイズ可能なボタンなど、便利な機能が揃っています。上級者にも満足できる性能を持ちながら、手頃な価格で手に入るのが魅力です。
HUION ペンタブレット HS64
HUIONのHS64は、6.3×3.9インチのコンパクトなサイズのペンタブレットで、8192段階の筆圧感知を搭載しています。ペン先の反応が速く、細かな筆使いが可能です。軽量で持ち運びも便利で、コストを抑えながらも十分な機能を提供します。
USB-C接続にも対応しており、様々なデバイスと互換性があるため、初心者やコストパフォーマンスを重視するユーザーにおすすめです。
UGEE 液タブ UE12 液晶ペンタブレット
UGEEの液晶ペンタブレットUE12は、12インチのディスプレイを備え、直感的に絵を描ける液晶タブレットです。8192段階の筆圧感知が可能で、細かな筆使いや豊かな表現が可能です。解像度も1920×1080で、色の再現性も高く、描きやすさが際立っています。
液晶ディスプレイを使った絵描きタブレットとして、低価格でこの性能は非常にお得です。初心者にも使いやすい設計です。
XPPen ペンタブレット ペン入力
XPPenのペンタブレットは、初心者向けに手頃な価格で提供されているモデルです。8192段階の筆圧感知を搭載し、絵を描く際に細かな表現が可能です。サイズはA5サイズで、ちょうど手のひらに収まる大きさで、持ち運びにも便利です。
特にコストパフォーマンスが高く、安価でありながらも性能が良いため、初心者に最適なモデルです。
GAOMON ペンタブ M10K PRO
GAOMONのM10K PROは、10×6.25インチの作業領域を持つ大きめのペンタブレットです。8192段階の筆圧感知を搭載し、広い作業スペースと高い精度で絵を描けます。タッチバーやショートカットキーが搭載されており、作業効率も向上します。
また、WindowsやMacに対応しているため、幅広い環境で使用可能です。価格の割に大きな作業領域を提供するため、コストパフォーマンスを重視する人におすすめです。
【Amazon.co.jp限定】 ASUS Chromebook
ASUSのChromebookは、Google Play対応で、Androidアプリを使って絵を描くことができるタブレットです。Chrome OSを搭載しており、シンプルで使いやすいのが特徴です。ペン入力に対応しており、絵描きに必要な基本的な機能が揃っています。
6GBのRAMを備え、軽快に動作します。タブレットとして、非常にコストパフォーマンスが高く、手軽に絵を描きたい人に最適です。
Artisul 液タブ SF感溢れる超薄型 液晶ペンタブレット
Artisulの液晶ペンタブレットは、12インチのディスプレイと1920×1080の解像度を持ち、色の再現性が高いです。さらに、薄型で軽量なので、携帯性にも優れています。8192段階の筆圧感知機能により、精密な描画が可能で、液晶タブレットとしては非常にコストパフォーマンスが良いです。
特に、プロフェッショナルな絵描きにも適している性能を備えつつ、価格が安いのでコストパフォーマンスを重視する方におすすめです。
まとめ
安いお絵描きタブレットには、多くの種類やブランドがありますが、どれも価格に見合った性能を持っています。自分の用途や予算に合ったものを選べば、十分に満足できる絵を描くことができます。
初心者でも手軽に始めやすく、コストパフォーマンスが高い製品が多いので、まずは安価なものから試してみるのも良いでしょう。ただし、安いタブレットには描画精度や耐久性に限界があることもあるため、長期的な使用を考えると少しだけ予算を増やして高性能なモデルを選ぶのも一つの方法です。
自分に合ったタブレットを選んで、絵を描く楽しさを実感してください。