去年ひんやり系の寝具を買ったのに、思ったより冷たく感じなかった。そんな経験はないでしょうか。
使い方が悪かったのかもしれない、と考える人もいます。ただ、別の理由が隠れていることがあります。
先に結論です。両面が使える製品でも、接触冷感があるのは片面だけということがあります。
実際、昭和西川の公式ページには「※パイル側には接触冷感機能はございません。」と書かれた製品があります。メーカー自身が面を名指ししているのです。
この記事では、冷感の面を公式が名指しした2点と、詰めものの繊維を種類と割合まで公表した1点を紹介します。合計3点です。
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冷たいシーツは片面だけのことがある

まず、いちばん見落とされやすい点から書きます。
公式が面を名指しで書いている例
昭和西川の接触冷感リバーシブルケットという製品があります。表と裏で生地が違うタイプです。
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公式の商品説明には、はっきりとした一文があります。「※パイル側には接触冷感機能はございません。」という記載です。
パイルとは、表面に糸のループを立てた織り方のことです。この製品では裏側の綿の面がそれにあたります。
つまり冷たいのは表側だけ、とメーカー自身が書いています。ここまで書いてある商品ページは多くありません。
リバーシブルは両面同じという意味ではない
リバーシブルという言葉は「両面使える」という意味です。ただし、両面に同じ機能があるという意味ではありません。
ここを取り違えると、裏返して寝て「冷たくない」と感じることになります。製品の不具合ではありません。
実際、先ほどのケットも「表は冷感生地使用、裏は綿パイル生地使用を気温に応じて使い分けができます。」。
季節や体感で面を選ぶ、という設計です。両面が同じ冷たさになるとは書かれていません。
この記事が扱う範囲
扱うのは、公式ページに書かれている記載だけです。組成・寸法・洗える条件・冷感の面の記載が中心になります。
扱わないものもあります。「冷える」「涼しくなる」「よく眠れる」といった体感は書きません。測定の条件が公表されていないためです。
また、電気やジェルで冷やすタイプの製品は扱いません。ここで扱うのは、接触冷感の生地を使った寝具だけです。
数値の扱い、生地の密度と自社評価、裏面の生地の名前、抗菌防臭、認証や仕様変更については、それぞれ別の記事が担当します。
接触冷感の仕組みは熱の移り方

次に仕組みの話です。専門的にならないように書きます。
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触れた瞬間に熱が生地へ移る
接触冷感とは、肌がふれた瞬間に熱が生地の側へ移る性質のことです。その移りやすさが素材によって違います。
昭和西川のCool Liv SUPERの公式説明では、表側に使われる繊維について「熱伝導性に優れたポリエチレン繊維」。
熱伝導性とは、熱の伝わりやすさのことです。伝わりやすい素材ほど、ふれた瞬間の感じ方が変わるという説明になります。
ただし、これはメーカーの説明です。どれくらい冷たく感じるかは、条件つきの数値としては公表されていません。
数値の測り方は公表されていない
接触冷感には、Q-max(ふれた瞬間の熱の移りやすさをあらわす数値)という値が使われることがあります。今回調べた範囲で公表していたのはタンスのゲンだけでした。
品番62100286が0.44、品番80100103が0.4という数値です。ただし、どちらのページにも測定条件や試験機関の記載がありませんでした。
そのため本記事は、この数値を「冷たい」の根拠としては使いません。メーカーが公表している値だ、というところまでです。
競合の記事には目安の数値を示すものもあります。しかし公表値ではないため、当メディアでは扱いません。数値の詳しい扱いは別の記事が担当しています。
時間が経つとどうなるかの記載は無い
もう1つ、公表されていないことがあります。使い続けたあとの状態です。
ふれた瞬間の説明はあっても、しばらく寝たあとにどうなるかを書いた記載は、今回確認できない。
公表がない以上、当メディアは推測で書きません。書けるのは、公式が説明している範囲までです。
綿の面は冷感の面ではないことが多い

ここからは組成欄の読み方です。面を見分ける手がかりになります。
裏側に綿と書かれる製品がある
両面タイプの寝具は、組成欄が表側と裏側に分かれています。ここを見比べてください。
接触冷感リバーシブルケットは、表側がナイロン100%です。裏側はパイル糸(表面に立った糸)が綿100%、地糸(その土台になる糸)がポリエステル100%。
365日使える接触冷感リバーシブル敷きパッド マスターも同じ構図です。表側がナイロン50%・ポリエステル50%、裏側がパイル糸の綿100%と地糸のポリエステル100%になります。
どちらも、綿が書かれているのは裏側です。冷感が説明されているのは表側になります。
綿の面は肌ざわりのための面
では綿の面は何のためにあるのか。公式の説明にヒントがあります。
マスターの公式説明は「タオルのような肌ざわりで、汗ばむ季節でもベタつきにくく快適です。」としています。
リバーシブルケットのほうは「裏生地は綿パイル生地で吸水性に優れさらっと使えます。」という書き方です。
いずれも肌ざわりや吸水についての説明で、冷感についての説明ではありません。役割が違う面だということです。
どちらを上にするかの指示は無い
使い分けについては、メーカーが手順として指示しているわけではありません。
公式の書き方は「気温に応じて使い分けができます。」「季節に合わせて使い分けでき」という説明です。
本記事も、どちらを上にすべきとは書きません。公表されているのは、それぞれの面に何の生地が使われているかまでです。
冷感の面を公式が名指しした冷感寝具2選
この区画の約束は1つです。両面のうちどちらの面に接触冷感があるかを、公式が名指しで書いていることです。
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先に断っておきます。1点目は体の下に敷く敷きパッド、2点目は体にかけるケットです。製品の種類が違います。
それでも同じ区画に置いたのは、面の名指しという条件で共通するためです。冷たさの優劣を並べたものではありません。
第1位:リバーシブル敷きパッド マスター(昭和西川)
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リバーシブル敷きパッド マスター(昭和西川)の基本情報
公式の商品名は「365日使える接触冷感リバーシブル敷きパッド/ マスター (シングル)100 x 205cm ブルー」です。
公式は面の役割をはっきり書き分けています。「表は接触冷感素材、裏面は綿100%パイル生地。」という一文です。
さらに「1枚で季節に合わせて使える便利なリバーシブル敷きパッドです。」とも説明されています。1年を通して使う前提の製品です。
組成は表側がナイロン50%・ポリエステル50%、裏側がパイル糸の綿100%と地糸のポリエステル100%です。詰めものはポリエステル100%と公表されています。
サイズはシングルの100×205cmだけで、他のサイズの記載はありませんでした。また質量の公表もありません。
その他の欄には「四隅ゴム付き」「丸洗いOK(ネット使用)」の記載があります。4隅のゴムについては「ベッドにも敷布団にもご使用いただけます。」とも書かれています。
カラーはブルー、生産国は中国です。以上は2026年8月25日に公式ページで確認しました。
リバーシブル敷きパッド マスター(昭和西川)の主要スペック
| 製品の種類 | 敷きパッド |
| 冷感がある面 | 表側(公式が「表は接触冷感素材、裏面は綿100%パイル生地。」と明記) |
| サイズ | シングル 100×205cmの1サイズ |
| 表側の組成 | ナイロン50%・ポリエステル50% |
| 裏側の組成 | パイル糸 綿100%・地糸 ポリエステル100% |
| 詰めもの | ポリエステル100% |
| 質量 | 公表なし |
| その他の記載 | 四隅ゴム付き・丸洗いOK(ネット使用) |
| カラー | ブルー |
| 生産国 | 中国 |
第2位:接触冷感リバーシブルケット(昭和西川)
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接触冷感リバーシブルケット(昭和西川)の基本情報
公式の商品名は「接触冷感リバーシブルケット (シングル)140×190cm グレー」です。これは体にかけるケットになります。
本記事の主題そのものが書かれている製品です。公式に「※パイル側には接触冷感機能はございません。」。
米印つきの注記として、はっきり書かれている点が特徴です。両面が同じではないと、メーカー自身が伝えていることになります。
公式は「表は冷感生地使用、裏は綿パイル生地使用を気温に応じて使い分けができます。」とも説明しています。
サイズはシングルの140×190cm、重量は約955gと公表されています。1枚の重さが数値で書かれているのは、この3点の中では2点だけでした。
組成は表側がナイロン100%、裏側がパイル糸の綿100%と地糸のポリエステル100%です。裏側については「吸水性に優れさらっと使えます。」。
洗濯についても記載があります。「洗濯ネットのご使用でご家庭で洗濯が可能です。」という書き方です。カラーはグレー、生産国は中国製です。
接触冷感リバーシブルケット(昭和西川)の主要スペック
| 製品の種類 | 体にかけるケット |
| 冷感がある面 | 表側のみ(公式が「※パイル側には接触冷感機能はございません。」と明記) |
| サイズ | シングル 140×190cm |
| 重量 | 約955g |
| 表側の組成 | ナイロン100% |
| 裏側の組成 | パイル糸 綿100%・地糸 ポリエステル100% |
| 洗濯 | 洗濯ネットのご使用でご家庭で洗濯が可能と公式が記載 |
| カラー | グレー |
| 生産国 | 中国製 |
詰めものの繊維を割合まで公表した1選
この区画の約束は、詰めものに入っている繊維を種類と割合まで公式が公表していることです。
詰めものの行が「ポリエステル100%」だけで終わる製品は多くあります。2種類以上を割合つきで書いている例は限られます。
第1位:接触冷感パッドシーツ(昭和西川)
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接触冷感パッドシーツ(昭和西川)の基本情報
公式の商品名は「接触冷感敷きパッド(パッドシーツ)」です。昭和西川の製品になります。
詰め物の欄が具体的です。「詰め物:ポリエステル75%、合成繊維(アクリレート系)25%」と公表されています。
2種類の繊維が、それぞれの割合つきで書かれています。この書き方は今回の3点では1点だけでした。
ここで大事な断りがあります。合成繊維(アクリレート系)が何をする繊維かについて、この公式ページに説明はありませんでした。
そのため本記事も、その繊維の働きについては書きません。組成欄にそう書かれているという事実だけを扱います。
寸法と重量は3サイズとも公表されています。シングルが100×205cmで約1,240g、セミダブルが120×205cmで約1,480g、ダブルが140×205cmで約1,780gです。
表側の組成はナイロン100%、裏側はポリエステル100%です。その他の欄には「四隅ゴム付き」「丸洗いOK(ネット使用)」の記載があり、商品説明にも「ご家庭で洗濯OK! (洗濯ネット使用)」。カラーはグレー、生産国は中国製です。
接触冷感パッドシーツ(昭和西川)の主要スペック
| 製品の種類 | 敷きパッド |
| 詰め物 | ポリエステル75%・合成繊維(アクリレート系)25% |
| シングル | 100×205cm・重量 約1,240g |
| セミダブル | 120×205cm・重量 約1,480g |
| ダブル | 140×205cm・重量 約1,780g |
| 表側の組成 | ナイロン100% |
| 裏側の組成 | ポリエステル100% |
| その他の記載 | 四隅ゴム付き・丸洗いOK(ネット使用) |
| カラー | グレー |
| 生産国 | 中国製 |
3点の冷感の面と組成を並べて比べる

ここまでの3点を1つの表にまとめます。表の番号は掲載順で、区画ごとの順位とは別です。
| 掲載順 | 製品名(ブランド) | 製品の種類 | 冷感がある面 | 表側の組成 | 裏側の組成 | 詰めものの記載 | 詳細 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | リバーシブル敷きパッド マスター(昭和西川) | 敷きパッド | 表側(裏面は綿100%パイル生地と公式が明記) | ナイロン50%・ポリエステル50% | パイル糸 綿100%/地糸 ポリエステル100% | ポリエステル100% | 見る |
| 2 | 接触冷感リバーシブルケット(昭和西川) | 体にかけるケット | 表側のみ(パイル側には接触冷感機能はございませんと公式が明記) | ナイロン100% | パイル糸 綿100%/地糸 ポリエステル100% | 仕様欄に記載なし | 見る |
| 3 | 接触冷感パッドシーツ(昭和西川) | 敷きパッド | 表側(裏側の組成は冷感の説明なし) | ナイロン100% | ポリエステル100% | ポリエステル75%・合成繊維(アクリレート系)25% | 見る |
表にすると、裏側に綿が入る製品が2点あることが分かります。いずれも冷感の説明は表側にだけ付いています。
詰めものの書き方も製品ごとに違いました。行そのものが無い製品もあります。
冷たいシーツのよくある質問
よく検索されている疑問に、公表されている記載の範囲で答えます。
冷たいシーツは本当に冷たいのですか
本記事では断定しません。どれくらい冷たく感じるかを、条件つきの数値で公表しているメーカーが無かったためです。
公表されているのは、表側にどの繊維を使っているかという記載です。熱伝導性についてのメーカーの説明もあります。
ただし、それは素材の性質についての説明であって、体感の保証ではありません。この線を越えて書くことはしません。
裏返して使ってもよいのですか
両面タイプは、公式が使い分けを想定しています。「気温に応じて使い分けができます。」という説明がその例です。
ただし裏面には冷感の説明が付いていません。裏返して「冷たくない」と感じるのは、面の役割が違うためです。
どちらを上にすべきかという指示は、メーカーからは出ていません。本記事も手順は書きません。
綿100%でも冷感はありますか
今回の3点では、綿が使われているのはいずれも裏側でした。そして裏側に冷感の説明はありません。
接触冷感リバーシブルケットにいたっては、パイル側に接触冷感機能は無いと公式が明記しています。
綿の面は、肌ざわりや吸水についての説明が付いた面です。冷感を求めるなら、表側の組成欄を見てください。
洗い方は公表されていますか
今回の3点は、いずれも洗える旨の記載がありました。ただし条件が付いています。
ケットは「洗濯ネットのご使用でご家庭で洗濯が可能です。」、敷きパッド2点は「丸洗いOK(ネット使用)」または「ご家庭で洗濯OK! (洗濯ネット使用)」です。
いずれもネットの使用が条件として書かれています。カッコの中まで読んでください。
まとめ|冷感の面と詰めものの記載で絞る
冷たいシーツを選ぶとき、確かめたい欄は2つです。
1つめは、どちらの面に接触冷感があるかという記載です。「※パイル側には接触冷感機能はございません。」のように名指しで書いてあれば、迷いようがありません。
名指しがない場合でも、組成欄が手がかりになります。裏側に綿と書かれていれば、そちらは冷感の面ではない可能性が高くなります。
2つめは、詰めものの記載です。繊維の種類と割合まで書いてある製品があります。
今回の例では「ポリエステル75%、合成繊維(アクリレート系)25%」という書き方でした。中身がどこまで開示されているかが分かります。
そして「リバーシブル」は両面使えるという意味であって、両面に同じ機能があるという意味ではありません。この1点を覚えておくだけで、去年と同じ失敗は避けられます。