夏になると、冬用の掛け布団では暑くて眠れません。そこで薄手の掛け布団を探すことになります。
ところが売り場の言葉は「冷感」「ひんやり」ばかりです。どれも同じに見えて、比べる手がかりがありません。
先に結論です。夏の掛け布団は、肌ざわりの感想ではなく、組成欄の書かれ方で見分けられます。組成欄とは、生地や中身の素材を並べた欄のことです。
見るところは2つだけです。生地が何層でできているか、羽毛なら羽根が何割入っているかです。どちらもメーカーが数字で公表しています。
この記事は、その2つを公表している3点だけを挙げます。合計3選です。数をそろえるために、公表を確認できない製品は入れていません。
📖 目次(タップで開閉)
夏の掛け布団は生地の作りで分かれる

この記事で持ち帰ってほしいことは1つです。夏の掛け布団は、生地の作りで見分けられます。
▶ あわせてチェック:冷感の掛け布団は単独洗いと公式が明記|夏の2選
冷感という言葉では比べられない
「冷感」や「ひんやり」は、商品名に付けられた言葉です。どれくらい冷たいかを示す共通の物差しではありません。
▶ あわせてチェック:クール敷きパッドは表側の繊維名で選ぶ|冷感3選
接触冷感(肌が触れた瞬間に熱が移る感じ方)の数値を公表しているメーカーもあります。ただし、その測定条件や試験機関までは公表されていません。
数値が並んでいても、同じ条件で測ったとは限らないのです。だから言葉と数字だけでは比べきれません。
見るのは生地の層と羽根の割合
そこで本記事は、書き方が決まっている2つの項目を見ます。1つは生地が何層かです。もう1つは羽毛の羽根の割合です。
どちらもメーカーが組成欄に文字で書いている事実で、感想ではありません。読者が自分で読み比べられます。
なお1枚の重さで選ぶ考え方もあります。重さの話は別記事にまとめてあるので、本記事では掘り下げません。
2層と書かれた生地は上と下で違う

次に、生地の層について整理します。ここが本記事のいちばんの見どころです。
組成欄が上層と下層に分かれる
製品によっては、組成欄が「<上層>」「<下層>」と分けて書かれています。表地が2枚重ねになっているという意味です。
タンスのゲンはこの書き方をしています。上層と下層で、使っている繊維の名前が別々に並んでいます。
つまり同じ1枚の生地でも、肌に当たる側と内側で素材が違うということです。
上層だけがレーヨンの製品
レーヨン(木材のパルプから作る再生繊維)100%と書かれた商品名を見かけます。ところが公式の組成欄は違う書き方をしています。
タンスのゲンの2点は、上層がレーヨン100%、下層がポリエステル97%とポリウレタン3%です。レーヨン100%なのは上層だけです。
商品名だけを読むと、生地全部がレーヨンだと思ってしまいます。ここは公式の組成欄で確かめる場所です。
表地が1種類の繊維の製品
もちろん、表地を1種類の繊維で作っている製品もあります。層に分けていないタイプです。
昭和西川の「接触冷感リバーシブルケット(シングル)140×190cm グレー」は、表側がナイロン100%です。裏側はパイル糸(輪の形に立てた糸)が綿100%、地糸がポリエステル100%と公表されています。
この製品について、公式は「※パイル側には接触冷感機能はございません。」と明記しています。メーカー自身が、面によって作りが違うと断っている例です。
羽毛の夏用は羽根の割合も書かれる

もう1つの見どころが、羽毛タイプの組成欄です。ここには割合が数字で出ています。
ダウンとフェザーは分けて書かれる
羽毛は1種類ではありません。公式の組成欄では、ダウンとフェザー(羽毛のうち、軸のある羽根)が分けて書かれます。
ダウンは水鳥の胸元にあるタンポポのような綿毛です。フェザーは軸のある羽根で、別のものとして数えられています。
この2つは同じ「羽毛」という言葉でまとめられがちですが、公式は分けて表示しています。
割合が数字で出ている例
昭和西川の羽毛肌掛けは、詰めものがダックダウン90%とフェザー10%です。合計で100%になります。
さらにダウンパワー(羽毛のふくらみを体積で示した値)も370と公表されています。公式は「数値が高いほど弾力性に富み、保温性もアップします。」と説明しています。
これはメーカーの説明であり、当メディアの評価ではありません。そのままの形で引いています。
割合の記載が無い製品もある
いっぽうで、割合が書かれていない製品もあります。その場合は、他の羽毛製品と並べて比べられません。
今回、通販で「ダウン70%」と書かれた羽毛肌掛けを見かけました。ただし昭和西川の公式ストアの現行ラインアップに、この掲載を確認できない(2026年8月24日確認)。
掲載があったのはダック50%、85%、90%、グース90%、93%、95%などです。生産が終わったとは書けないので、確認できなかったという事実だけを記します。
生地が上層と下層の2層と公表2選
ここからは、表地が上層と下層の2層でできていると公式が組成欄に書いている2点を挙げます。どちらもタンスのゲンの製品です。
この区画が約束するのは、生地の層が公表されていることだけです。2層だから丈夫だとも、涼しいとも約束していません。
第1位:もはや、エアコン。レーヨンケット(タンスのゲン)
▼ 各ストアで最新価格・在庫をチェック
もはや、エアコン。レーヨンケット(タンスのゲン)の基本情報
公式の商品名は「≪ZIP!で紹介≫[シングルロング]もはや、エアコン。レーヨンケット 接触冷感 リバーシブル 洗える 除湿 掛け布団〔80100103〕」です。品番は80100103になります。
表地は<上層>がレーヨン100%、<下層>がポリエステル97%とポリウレタン3%です。商品名の印象と違い、レーヨン100%なのは上層だけです。
裏地はナイロン92%とポリウレタン8%です。中綿はポリエステル90%とエアコンドライ綿10%。
サイズは150×200cmで、重量は約1.3kgです。カラーは5色あり、生産国は中国です。
洗濯はOKとされ、ネットの使用が指定されています。公式は「※破損につながる可能性がございますので、吸引機の使用はしないでください」とも書いています。専用の収納袋が付属します。
おすすめポイント欄には「最大熱吸収速度<Q-Max値>は0.4!」とあります。ただし測定条件や試験機関の記載はありません。数値はメーカーの公表値として読んでください。
もはや、エアコン。レーヨンケット(タンスのゲン)の主要スペック
| 表地の上層 | レーヨン100% |
| 表地の下層 | ポリエステル97%・ポリウレタン3% |
| 裏地 | ナイロン92%・ポリウレタン8% |
| 中綿 | ポリエステル90%・エアコンドライ綿10% |
| サイズ | 150×200cm |
| 重量 | 約1.3kg |
| カラー | 5色 |
| 洗濯 | 洗濯OK(ネット使用・タンブラー乾燥は不可・単独洗い) |
| メーカーの注記 | 吸引機の使用はしないでください |
| 付属品 | 専用収納袋 |
| メーカー公表値 | Q-Max0.4(測定条件・試験機関の記載なし) |
| 生産国 | 中国 |
第2位:とろけるような肌触り レーヨンケット(タンスのゲン)
▼ 各ストアで最新価格・在庫をチェック
とろけるような肌触り レーヨンケット(タンスのゲン)の基本情報
公式の商品名は「とろけるような肌触り レーヨンケット 140×190cm」で、品番は61140553です。
生地は上層がレーヨン100%、下層がポリエステル97%とポリウレタン3%です。第1位と同じ書き方で公表されています。
中綿はマイクロポリエステル100%です。重量は約1300gで、そのうち中綿充填量が320g。
サイズは幅140×長さ190cmです。カラーは6色で、生産国は中国です。
公式には「カバー用のループはございません。そのままの肌触りをお愉しみください。」という注記があります。カバーを掛けて使う前提の人は、ここを先に確認してください。
この製品は仕様が変更されています。公式は2023年5月24日に、生地の下層をポリエステル70%・綿30%からポリエステル97%・ポリウレタン3%へ、総重量を975gから1300gへ変更した。抗菌加工の記載もありますが、試験機関や条件の公表はありません。
とろけるような肌触り レーヨンケット(タンスのゲン)の主要スペック
| 生地の上層 | レーヨン100% |
| 生地の下層 | ポリエステル97%・ポリウレタン3% |
| 中綿 | マイクロポリエステル100% |
| サイズ | 幅140×長さ190cm |
| 重量 | 約1300g(中綿充填量320g) |
| カラー | 6色 |
| 洗濯 | 洗濯OK(ネット使用・引っかかる物と一緒に洗わない・白物と分ける) |
| メーカーの注記 | カバー用のループはございません |
| 仕様変更 | 2023年5月24日に下層の組成と総重量を変更 |
| 加工 | 抗菌加工の記載あり(試験機関・条件の公表なし) |
| 生産国 | 中国 |
羽根の割合まで公表した肌掛け1選
ここから紹介するのは羽毛の肌掛けです。前の区画とは中身がまったく違います。
この区画が約束するのは、詰めものの羽根の割合を公式が数字で公表していることだけです。暖かさや軽さの優劣は約束していません。
第1位:洗える羽毛肌掛けふとん ダック90%(昭和西川)
▼ 各ストアで最新価格・在庫をチェック
洗える羽毛肌掛けふとん ダック90%(昭和西川)の基本情報
公式の商品名は「洗える羽毛肌掛けふとん・ダウンケット日本製ドイツダックダウン90% 370ダウンパワー[CMD羽毛]」です。
詰めものはダックダウン90%とフェザー10%です。羽根の割合が数字で公表されている、今回の3点で唯一の製品です。
ダウンパワーは370。公式の説明は「ダウンパワーとは、羽毛のふくらみを体積で示した値です。数値が高いほど弾力性に富み、保温性もアップします。」です。
サイズと詰め物重量はサイズごとに公表されています。シングルロング150×210cmで約0.3kg、セミダブルロング170×210cmで約0.35kg、ダブルロング190×210cmで約0.4kgです。
側地はポリエステル85%と綿15%です。キルト(生地を縫って作るマス目)はシングルとセミダブルが5×6マス、ダブルが6×6マスです。公式は「羽毛布団のマスが大きいとマスの中で羽毛が偏ってしまいます。」と説明しています。
カラーはピンク、ブルー、ベージュで、シングルのピンクは終売。生産国は日本製です。洗濯については「検査は問題なく通っているためお洗濯可能です。」という注記があります。
洗える羽毛肌掛けふとん ダック90%(昭和西川)の主要スペック
| 詰めもの | ダックダウン90%・フェザー10% |
| ダウンパワー | 370 |
| サイズと詰め物重量 | SL150×210cm約0.3kg・SDL170×210cm約0.35kg・DL190×210cm約0.4kg |
| 側地 | ポリエステル85%・綿15% |
| キルト | SL/SDL5×6マス・DL6×6マス |
| カラー | ピンク・ブルー・ベージュ(シングルのピンクは終売) |
| 洗濯 | 公式が家庭洗濯可能と明記 |
| 総重量 | 公式に記載を確認できず |
| 生産国 | 日本製 |
3点の生地と組成を並べて比べる

並べてみると、同じ夏の掛けでも中身がまったく違うと分かります。ここで一覧にします。
3点を1つの表で見比べる
この表の番号は掲載順で、区画ごとの順位とは別です。また、この表は各メーカーが公表している値を並べたものです。当メディアが使って比べた結果ではありません。
| 掲載順 | 商品名(ブランド) | 表地または側地 | 裏地または詰めもの | サイズ | 重量 | 洗濯の条件 | 詳細 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | もはや、エアコン。レーヨンケット(タンスのゲン) | 上層レーヨン100%・下層ポリエステル97%/ポリウレタン3% | 裏地ナイロン92%/ポリウレタン8%・中綿ポリエステル90%/エアコンドライ綿10% | 150×200cm | 約1.3kg | 洗濯OK・ネット使用・タンブラー乾燥不可 | 見る |
| 2 | とろけるような肌触り レーヨンケット(タンスのゲン) | 上層レーヨン100%・下層ポリエステル97%/ポリウレタン3% | 中綿マイクロポリエステル100% | 140×190cm | 約1300g(中綿320g) | 洗濯OK・ネット使用・白物と分ける | 見る |
| 3 | 洗える羽毛肌掛けふとん ダック90%(昭和西川) | 側地ポリエステル85%・綿15% | ダックダウン90%・フェザー10%(370ダウンパワー) | 150×210cm ほか2サイズ | 公式に記載を確認できず | 公式が家庭洗濯可能と明記 | 見る |
迷ったときの選び分け3パターン
生地の肌当たりを先に知りたい人は、上層と下層が分けて書かれている2点が読み比べやすいです。素材名が層ごとに出ています。
羽毛の中身を数字で確かめたい人は、羽根の割合が公表されている1点になります。ダウンとフェザーの内訳が出ています。
洗う回数が多い人は、洗濯の条件の書き方を見てください。3点とも洗える記載がありますが、ネットの指定や乾燥機の可否など条件は同じではありません。
夏の掛け布団のよくある質問
最後に、検索でよく見かける質問に答えます。答えられない点は正直にそう書きます。
夏の掛け布団のサイズは何cmですか
今回の3点は150×200cm、140×190cm、150×210cmでした。同じ夏の掛けでも寸法はそろっていません。
羽毛の1点はセミダブルロング170×210cm、ダブルロング190×210cmも公表されています。買う前に自分の寝具の寸法を測ってください。
綿100%の夏の掛け布団はありますか
今回調べた範囲では、表地が綿100%の夏の掛け布団は確認できない。綿100%だったのはタオルケットの側でした。
綿100%で探したい場合は、タオルケットの記事の方が近い内容になります。
夏の掛け布団は洗えますか
3点とも公式に洗濯の記載があります。ただし条件は製品ごとに違います。
タンスのゲンの2点はネットの使用が指定されています。片方はタンブラー乾燥機を使わないよう書かれています。羽毛の1点は「検査は問題なく通っているためお洗濯可能です。」という注記です。
夏掛け布団カバーは140×190で合いますか
本記事の3点について、適合するカバーの寸法をメーカーは公表していない。そのため合うとも合わないとも書けません。
分かるのは本体の寸法だけです。140×190cmの製品は1点で、残りの2点は150×200cmと150×210cmでした。
まとめ|生地の層と羽根の割合で絞る
夏の掛け布団は、言葉ではなく組成欄の書かれ方で比べられます。見るのは生地が何層かと、羽毛なら羽根が何割かの2点です。
▶ あわせてチェック:夏布団のおすすめ3選|繊維の登録名と吸湿材で選ぶ
今回の3選の内訳は、生地が上層と下層の2層だと公表した2点と、羽根の割合まで公表した1点でした。数をそろえるための追加はしていません。
公表を確認できなかった製品は入れていません。羽毛の「ダウン70%」は公式の現行一覧に掲載を確認できず、西川のEC専売ラインは公式ショップにたどり着けませんでした。
寝心地や体感は人によって違い、メーカーも比べていません。本記事は公表されている事実だけを並べています。あとは寸法と洗濯の条件を、ご自身の使い方に当てはめて選んでください。